2023年03月03日

エンドエフェクタの種類

エンドエフェクタには、さまざまな種類があります。

製品の扱い方による違い
製品を掴むエンドエフェクタは、対象物の取り扱い方の違いにより把持方式・吸着方式に分類されます。また、その中でも動力の違いで細分化されています。

把持方式
把持方式は、製品を把持する数本の爪と爪を開閉するための指がついているエンドエフェクタです。扱う製品の形状や材質に合わせて爪の本数や材質を変更することで、さまざまな製品を把持することが可能です。
エンドエフェクタの種類

一般に2本の爪の間にワークを挟む構造のタイプが主流ですが、円柱形のワークを把持しやすい3本爪のタイプもあります。
指を開閉する際の動力はモータで行う電動方式、エアーで行うエアー方式に分類されます。把持方式の動作は次項で説明する吸着方式と比べて遅くなります。

電動方式は、把持位置の繰り返し精度が高く、対象物の材質に応じた把持が可能です。エアー方式は、小型・軽量でありながら高い把持力を実現できるため、ロボットのサイズダウンや省スペース化に繋がります。
エンドエフェクタの種類

吸着方式
吸着方式は、把持方式と並んで代表的な方式で、真空圧やマグネットによる吸着力で製品を把持します。吸着方式は把持方式に比べて、軽量から重量のある製品まで対応できます。また爪を動かす時間が必要ないため、高速で動作可能です。一方で、吸着する面は平面である必要があるなど、扱える対象物の形状に制約があります。
吸着の方式には主に真空(バキューム)方式とマグネット方式があります。

真空方式は、真空圧を使用するため平坦で穴のない製品が対象です。他の方式に比べ高速での動作が可能で、吸着部を増やすことで高い把持力を実現します。一方で、繰り返し把持の精度は低く、吸着する対象物の特性次第では、吸着痕が残ってしまう場合があります。

マグネット方式は、磁力を使用するため鉄など金属製の対象物に限定されます。磁性体であれば、形状は問わず吸着可能です。磁力方式の把持精度や動作速度は、磁力や対象物、環境などにより異なります。

専用ハンドと汎用ハンドの違い
エンドエフェクタは専用ハンドと汎用ハンドという違いもあります。特定の対象物しか把持できないもの、特定の作業だけに対応しているものを「専用ハンド」、色々な対象物に対応するものを「汎用ハンド」といいます。
専用ハンドは、対象物に合わせて設計されるため着率(対象物をつかめる確率)を高めることが可能です。一方で、設計のコストや、対象物が変更される場合に交換の手間が発生する点がデメリットとなります。

専用ハンドに分類されるのは、生産工程で必要な製品の研磨、把持、ネジ締め、溶接、塗装など、特定の工程に特化した機能を持つエンドエフェクタです。そのほかに、電動ドライバ、はんだごて、切削・加工・研磨用ツール、塗布・充填ツールなども含まれます。
汎用ハンドは、さまざまな対象物の把持、把持と加工など複数の機能を行うことが可能なエンドエフェクタです。専用設計が不要なためコストを抑えることが可能であり、対象物が変わっても交換の手間が必要ない点はメリットです。一方で、専用ハンドに比べると着率など作業精度が劣る点はデメリットです。

--------------------------------------------------------------------
skysmotor.comステッピングモータドライバ平行軸ギヤードモータなどを販売している専門的なオンラインサプライヤーです。お客様に競争力のある価格、または効率的なサービスを提供しております。



Posted by carlson  at 15:33 │Comments(0)

上の画像に書かれている文字を入力して下さい
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。