2022年10月14日

金属積層造形の造形方式

ここでは、4種類の金属積層造形方式について、メリットとデメリットを含めて解説します。

パウダーベッド方式
パウダーベッド方式とは、金属粉末を一層ずつ敷き詰め、成形したい部分にのみレーザーや電子線などを照射して溶融凝固させる方式です。
他方式と比較し、高強度かつ高精度な造形物を作れます。また、利用できる金属の種類が豊富である事も特徴の一つです。
ただし、一層ごとに金属粉末を敷くため、造形時間が長くなります。
金属積層造形の造形方式

メタルデポジション方式
メタルデポジション方式は、粉末やワイヤ―を連続供給しながら造形したい箇所のみに溶解させた金属を積層し、冷却して硬化します。
金属を溶かす手段には、アーク放電またはレーザーなどを選択します。短時間での造形が可能で、
金属部品の部分的な補修もできる点がメリットです。一方で、金属を噴出しつつ造形するため、微細な造形には不向きです。

バインダージェット方式
バインダージェット方式は、敷き詰めた金属粉末にバインダーを吹き付けて固定化します。バインダーとは、熱可塑性の結合樹脂剤です。
他の方式よりも素早く造形できるメリットがあります。
ただし、脱脂・焼結工程が必要であり、造形物中の空隙が他製法よりも多くなりがちな点には注意が必要です。
素早く造形できる点は大量生産向きですが、用途によっては空隙の問題を改善しない限り、実用化は困難と言えます。
金属積層造形の造形方式

FDM方式
FDM方式も、バインダーを使用して金属を固定化します。
ただし、FDM方式はあらかじめ準備した粉末金属とバインダーを混ぜたスティック状やワイヤ形状の材料を噴出して造形します。
FDM方式は、設備価格が割安であるため、多くの企業で導入が進んでいます。FDM方式で作った造形物にはバインダーが混在しているため、
バインダージェット同様、金属部品として使用する前に脱脂・焼結工程がが必須となります。

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Posted by carlson  at 12:41 │Comments(0)

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