2022年07月06日

ロボット市場の国内と海外の状況

最初に、産業用ロボットの市場動向を、国内・国外の観点から見ていくことにしましょう。

(1)産業用ロボットの市場状況
国際ロボット連盟(IFR)では、ロボットの普及状況などについて統計データが紹介されています。IFRの2019年のレポートによると、産業用ロボットの設置台数は2018年に420万台を超えており、2012年以降は右肩上りに普及しています。

主な導入業界は、自動車産業が30%と産業用ロボットの導入トップを維持しており、次に25%で電機・電子産業が続きます。設置台数が最も少ないのは、食品・飲料業界の3%であり、技術的なハードルもあることから今後の参入市場として注目されます。
ロボット市場の国内と海外の状況

地域別では、2013年以降で世界最大のロボット導入率を誇る中国を筆頭として、アジア地域が28万台にのぼり、2位の欧州の約3.7倍の普及台数です。日本は、中国や韓国よりも導入の伸び率が高く、2017年比で21%も設置台数が増加しており、工場自動化が進んでいる国としては驚異的な伸びです。

産業用ロボットの用途としては、ハンドリングロボットの導入が最も高く、次に溶接や組立が続きます。クリーンルーム用途は2017年とほぼ変動がなく、クリーン度維持に対応する技術力の向上が必須です。

産業用ロボットの市場予測は、IFRの2018年レポートによると、2021年まで年平均で14%の増加が見込まれており、AIやIoT技術のロボットへの展開が期待されます。

(2)業務用サービスロボットの市場状況
2018年の業務用サービスロボットの販売台数は271,113台にのぼり、2017年から61%もの上昇となっています。特に需要が伸びたのは物流システム用途であり、無人搬送車(AGV)などの導入も7,702台となっています。

今後のスマートファクトリー化の進展には物流システムの自動化は必須であり、病院やe-コマースなどの物流などにも展開が期待されます。また、検査・保守システムの導入も前年比で94%増となっています。他にも防衛分野やサービス案内、搬送業務サポート用のパワースーツなども、業務用サービスロボットのシェア向上に寄与しています。
ロボット市場の国内と海外の状況

(3)家庭用サービスロボットの市場状況
家庭や個人を対象としたサービスロボットは、2018年の販売台数が16.3百万台にのぼり、2017年比で59%も伸びており、今後も2022年までは同じレベルでの需要増が見込まれています。清掃用ロボットなどの家庭用サービスロボットの普及率が最も高いですが、トイロボットなどのエンターテインメント分野や、高齢者等の支援分野なども着実に増加しています。

2018年の家庭・個人用のサービスロボットの生産台数第1位は米国で、全世界の73%を占めており、日本は同ロボット市場で遅れている状況です。

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Posted by carlson  at 15:34 │Comments(0)

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