2021年12月23日

世界の産業用ロボットのシェアとロボットビジョン

日本では、2035年に10兆円規模になると予想されているロボット市場ですが、この傾向は国内のみならず世界でも同様です。その中でも注目されているのが産業用ロボットです。日本をはじめ欧州では労働人口減少、中国や東南アジアなどの新興国では人件費の高騰や品質向上を背景に製造工程の自動化が急務になり、産業用ロボットのシェアが拡大しています。

そこで今回のコラムでは、世界の産業用ロボットのシェアとロボットビジョンと題して、産業用ロボットの市場動向や今後成長が見込まれる業界・工程、ロボットビジョンの活用による未来予測などを解説します。ものづくりの現場は、自動化という変化が求められていますが、産業用ロボットとロボットビジョンの活用がカギを握っています。

世界から見る、産業用ロボットの市場動向
上述したとおり、日本国内では2035年に10兆円規模までロボット市場が拡大すると予想されています。この予測には、産業用ロボットのほか、医療や介護・福祉、清掃、ホビーといった分野も含まれていますが、その大部分を占めるのが製造業の産業用ロボットです。その背景には、少子高齢化による働き手の減少という課題があります。また、日本ロボット工業会の発表を見ても産業用ロボットの受注・生産・出荷が増加傾向にあることがわかります。

業種別の産業用ロボット市場動向
業種別で産業用ロボットの市場を見ると、自動車や電子デバイス(半導体等)といった分野での利用が多く、この傾向は今後も続くでしょう。さらに現在では食品や医薬品などの他産業での活用も増え、産業用ロボットのシェア拡大が予想されます。

それでは、特に成長が見込まれている製造業向けロボットの世界市場を見てみましょう。以下は、FA(ファクトリー・オートメーション)ロボットの世界市場を調査した最新結果です。2017年の産業用ロボット市場は、前年比23.7%増の1兆821億円となり、これを牽引しているのがEMS(electronics manufacturing service:電子機器の受託生産)やスマートフォン関連、自動車関連分野の設備投資です。特に小型ロボットの需要が増えており、技術革新で自由度が増したヒト協調ロボットの導入が進んだことも要因です。今後、従来のロボットでは難しかった複雑な工程の自動化やヒト協調ロボットの導入も進み、特に組立・搬送系ロボットの伸びが予測されます。

現在、産業用ロボットの活用が活発な自動車業界・電子デバイス業界に注目すると、ともにアクチュエーター系と組立・搬送系のロボットが利用されていることがわかります。また、自動車業界では溶接・塗装系、電子デバイス業界ではクリーン搬送系の活用も目立ちます。

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Posted by carlson  at 15:55Comments(0)