2019年11月26日

スイッチング電源の動作原理と回路方式

現在では電源といえば、効率が良く、小型化が可能なことからほとんどがスイッチング方式です。
ここでは、スイッチング電源の仕組みについて説明します。

■ 動作原理
図1.5にスイッチング電源の基本的回路と各部の部品名を示します。
スイッチング電源の動作原理と回路方式

図1.5 スイッチング電源の基本回路と各部の部品名

この電源では入力(交流:AC)を出力(直流:DC)に変換しますが、このとき高周波トランスを挟んで元のエネルギー原側(AC)を「一次側」、エネルギー が伝達される側(DC)を「二次側」と呼びます。

それでは上図を参考にスイッチング電源の動作原理を説明しますと、
スイッチング電源に交流(AC)を入力します。
②整流ブリッジで整流され、さらに一次側の電解コンデンサで平滑化されます。
③スイッチング素子がスイッチングすること(電気のON/OFFを繰り返すこと)によって高周波の交流にします。
④高周波トランスを介して二次側にエネルギー(交流)が伝達されます。
⑤二次側のダイオードで整流され、さらに二次側の電解コンデンサで平滑化されたDC(直流)が出力されます。
⑥出力電圧が一定に保たれるよう、制御回路によりフィードバック制御され、スイッチングの調整を行います。

以上がスイッチング電源の基本的な動作原理です。

■ 回路方式
スイッチング電源の回路方式は、"直流(DC)を高周波の交流(AC)にし、ふたたび直流(DC)にする" DC-DCコンバータの方式によって、区別されます。

また、DC-DCコンバータのスイッチング周期を決める方式として、スイッチング部自身が発信動作を行う自励方式と、発振器を別にもつ他励方式(PWM方式)とがあります。

自励方式は、「回路が簡単にできるため安価」、「入力電圧や負荷の変動によって周波数が変化する」などの特徴があります。

他励方式は、「一般にICを使用するため自励方式に比べコストが高くなる」、「発振周波数が一定」などの特徴があります。

また、一次側から二次側へエネルギーを伝達する際、スイッチングON時に伝達する方式をフォワード方式、OFF時に伝達する方式をフライバック方式と言い ます。



Posted by carlson  at 17:19 │Comments(0)

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